これによるコストダウンは莫大なものになるだろう。

さて、こうすると何が良いか? 新興国も先進国も全部同じマニュアルトランスミッションを使える。新興国のローコストニーズにはベーシックなマニュアルトランスミッションを。新興国のトルク抜けにあまりうるさくないイージードライブニーズにはそれにアクチュエーターを加えたAMTを。変速に洗練を求める先進国ではこれにハイブリッドを加えてやれば全てのニーズに対応できる。つまりコンポーネントの追加だけで世界の市場のニーズに応えられることになる。これによるコストダウンは莫大なものになるだろう。

http://garou.net/userinfo.php?uid=535 http://gamers.mysns.jp/p/furuiuiur●技術と見識

 しかしそもそもベースとなるマニュアルトランスミッションは性能的に優れているのだろうか? 実はマニュアルトランスミッションは、安価、軽量、小型、高信頼性で駆動力の減損も最小。しかもトルク伝達のロスがほぼ無いので、ダイレクトなフィールで運転感覚的にも優れ、美点ばかりである。後出し的に言えばAMTの欠点は唯一「トルク抜け」だけだったのである。

http://www.sharedmemo.com/gvfghgder/ http://y-watch.net/member/gvfghgder/ 実用車用として考えれば、スズキのAMTにハイブリッドを加えたシステムは現時点で究極のトランスミッションだと言える。

 軽量小型という面で言えば、この究極のトランスミッションとHEARTECTの相乗効果で、スイフト・ハイブリッドは、ストロングハイブリッドでありながら1トンを切る車両重量940キロに収まっている。どれだけスゴいかは、非ハイブリッドのBセグメントの各社最軽量モデルと比べるとよく分かる。日産マーチ(940kg)、トヨタ・ヴィッツ(970kg)、ホンダ・フィット(970kg)、マツダ・デミオ(1010kg)。重いのは当然とされてきたハイブリッドなのに、スイフトの他モデルを除けば、マーチと並びセグメント最軽量である。そのせいもあってJC08モード燃費は32.0km/Lとトップクラス。実に自動車の歴史に新たな1ページを加えるほどの事件である。